チーズは世界中で愛されている食材で、様々な種類があります。多くのチーズは、乳酸菌やカビなどの微生物が牛乳などを発酵させた、発酵食品です。発酵は、味を良くし、栄養を増やし、保存の助けにもなっています。チーズはタンパク質やカルシウムなどの栄養素を豊富に含んでいて、健康に役立つ食材です。この記事では、発酵食品のチーズが持つ健康効果などを紹介します。
目次
チーズは発酵食品?
チーズは発酵食品です。牛乳や羊乳、山羊乳から作り、乳酸菌やカビで発酵や熟成をさせます。発酵することで特徴的な味や食感が作られるのです。カマンベールやチェダーは発酵チーズですが、モッツァレラやマスカルポーネのように発酵のないフレッシュチーズもあります。
発酵食品のチーズ
乳酸菌やカビを使って作るチーズが発酵食品です。おいしいだけでなく腸内環境を整えるなど、健康にも効果があります。
以下では、発酵食品のチーズの種類を紹介します。
- カマンベール
- ゴルゴンゾーラ
- ゴーダ
- チェダー
- パルメザン
カマンベール
カマンベールチーズはフランスで生まれた発酵食品です。表面に白カビが生えた見た目が特徴の白カビチーズの一種です。作り方は、牛乳に乳酸菌と白カビを加え、発酵させて熟成します。この工程で、チーズは味が深まり柔らかくなります。熟成したカマンベールは、味が濃くてクリーミーです。チーズプレートやパンにのせて、たくさんの食べ方で楽しまれています。
ゴルゴンゾーラ
ゴルゴンゾーラはイタリア北部発祥の青カビチーズです。青色のカビがアクセントのこのチーズは、ペニシリウム・グラウカムというカビで熟成させて作ります。カビが作り出す酵素のおかげで、チーズはおいしい風味や食感が出て、消化の助けにもなるのです。サラダやパスタ、リゾットに入れると、味が深くなってコクが出るなど、いろいろな料理に使えます。
ゴーダ
ゴーダチーズはオランダ生まれで、滑らかな食感と豊かな味が人気です。熟成期間が味に大きく影響します。熟成が短いと、柔らかくて甘味が感じられます。熟成が長くなると、味が濃くなり、硬さと旨味が増します。長く熟成したゴーダチーズには、旨味の元であるアミノ酸の結晶ができることがあり、食感にも変化を与えます。
チェダー
チェダーはイギリスで生まれたチーズです。味は濃いめで、独特の酸味があります。熟成させる時間が長いほど、コクが増していきます。サンドイッチやハンバーガーに薄くスライスして挟むと、他の具材の味を引き立てながらコクと旨味を加えてくれます。
パルメザンの魅力
パルメザンはいわゆる粉チーズのことで、明確な産地の定義がありません。パルメザンはイタリアの硬いチーズである「パルミジャーノ・レッジャーノ」を模して作られています。パルミジャーノ・レッジャーノは長い間かけて熟成させることで、独特の味が生まれます。発酵の味が、パスタやリゾット、サラダにかけると、より一層おいしくなります。
非発酵のチーズ
チーズには、非発酵チーズもあります。マスカルポーネやモッツァレラなどは熟成させず、新鮮な状態で食べるチーズです。マスカルポーネはクリーミーで、モッツァレラはピザのトッピングやサラダにも使われます。非発酵チーズは発酵させないので、くせがなく、食べやすいチーズです。
- マスカルポーネ
- モッツァレラ
マスカルポーネ
このチーズは生クリームから作られ、発酵させずにクエン酸やレモン果汁などの酸で固めます。発酵するチーズと違い、乳酸菌やカビは使いません。マスカルポーネはとても濃厚でコクがあり、スイーツのティラミスにはなくてはならない材料です。
モッツァレラ
モッツァレラは日本でもよく知られているチーズです。このチーズは、新鮮な牛乳を使い、熱と酵素で固めて作られます。発酵をしないので、熟成チーズには入りませんが、味が良く、軽い食感で口溶けが良いため、ピザやカプレーゼなどによく使われます。
チーズの健康効果について
チーズは、健康に役立つ発酵食品です。チーズには、腸内環境を整える効果が期待でき、プロバイオティクスが消化を助け、腸の善玉菌を増やすのに役立ちます。またカルシウムが多く、骨や歯を丈夫にする助けになります。血圧を少し下げる成分も含まれています。塩分量が多いチーズもありますが、適量を食べれば高血圧予防にも役立つかもしれません。いろいろなチーズの種類を知り、毎日の食事にうまく取り入れると健康にいいでしょう。
次に、これらのポイントをもう少し詳しく説明します。
- 腸内環境を整える
- 骨粗鬆症を防ぐ
- 高血圧を防ぐ
- ダイエット効果がある
腸内環境を整える
チーズは腸内の善玉菌を増やし悪玉菌を減らすのに役立つ発酵食品です。特に、カマンベールやゴルゴンゾーラなどの熟成チーズには、腸を活発にして便秘を改善する乳酸菌が含まれています。これらのプロバイオティクスは腸内環境を整えるのに効果的です。腸内環境を整えることは、免疫力アップにもつながります。
骨粗鬆症を防ぐ
チーズには骨を強くし、骨粗鬆症の予防効果が期待できます。特に、カマンベールやゴーダといった熟成チーズにはカルシウムがたくさん含まれていて、骨を丈夫にするのに役立ちます。骨粗鬆症予防のためには、さらに、ビタミンDを一緒にとるとカルシウムの吸収がよくなります。ビタミンDは太陽の光を浴びると体内で作られるほか、魚やキノコにも含まれています。
高血圧を防ぐ
チーズには、高血圧を防ぐ効果があると言われています。発酵するときにできるペプチドという成分が血圧を下げる働きをします。ゴーダチーズなどの熟成チーズには、血圧を下げるペプチドが含まれています。高血圧の原因になる塩分をとりすぎてしまうことがありますが、チーズを適量食べることで、高血圧のリスクを下げることができます。
ダイエット効果がある
チーズは高カロリーと思われがちですが、ダイエットに効果的な食品です。カルシウムが不足すると、脂肪の合成が進むことが分かっています。適量のチーズを食べてカルシウムを補うことで、体脂肪の増加を防ぐことになるのです。また、チーズは腸内環境を整え、代謝を高めます。
まとめ
チーズにはいろいろな種類があります。発酵や熟成させるチーズもあれば、発酵させないものもあります。発酵チーズは乳酸菌を豊富に含んでおり、腸内環境を健康に保つ効果があります。その他にもチーズには、骨を強くする・血圧を安定させる・ダイエットへの効果が期待できます。チーズを毎日の食事に取り入れて、健康に役立てましょう。
麻倉瑠海
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