近年話題となっている「グルテンフリーダイエット」では、小麦に含まれるグルテンを制限することで、体質が改善してダイエット効果が得られると考えられています。
この記事では、グルテンフリーダイエットのメリットやデメリット、具体的な方法を紹介します。自分のライフスタイルに合う形で、グルテンフリーを取り入れてみてください。
目次
1:今話題のグルテンフリーとは
グルテンとは、主に小麦などの穀物に含まれるたんぱく質の一種です。パスタのモチモチとした食感や、パンのふんわりとした膨らみはグルテンの作用によるものです。しかし、グルテンに対して体が過剰に反応することで、さまざまな健康問題が起こることが知られています。
そのため、グルテンを含む食品を避ける食生活、つまり「グルテンフリー」は、健康志向の高まりとともに注目を集めています。
2:グルテンフリー生活でダイエット効果を得られる理由とは
グルテンフリーを取り入れると、ダイエットできると話題になっています。グルテンを避けると、なぜ痩せられるのでしょうか。ここでは、グルテンフリーの食生活でダイエット効果を得られる理由を解説します。
- 2-1:余分な糖質を抑えられるから
- 2-2:グルテン以外の食品を食べることで代謝が向上するから
- 2-3:実は食べ過ぎの抑制にも繋がる
- 2-4:むくみ解消効果もある
2-1:余分な糖質を抑えられるから
グルテンを含む食品は、一般的に糖質が多いとされています。パンやパスタが代表的な食品です。しかし、グルテンフリーダイエットではこれらの食品を避けるため、糖質の摂取量を自然とおさえられます。糖質制限は、短期間での体重減少に効果的であるといわれています。ただし、活動に必要な糖質まで減らしてしまうと、栄養不足から健康を損なうおそれがあるため注意が必要です。
2-2:グルテン以外の食品を食べることで代謝が向上するから
グルテンフリーの食生活では、穀物以外の食材を積極的に取り入れることになります。とくに野菜や肉、魚などに含まれるたんぱく質は、体を動かすエネルギー源であり、筋肉を作る原料にもなる栄養素です。これらの食材を取り入れると、筋肉量が増加して基礎代謝が上がり、健康的に体重をコントロールできるようになります。
2-3:実は食べ過ぎの抑制にも繋がる
小麦製品を摂らない生活を始めると、一時的に空腹感を感じやすくなるかもしれません。しかし、小麦製品の代わりに食物繊維が豊富な食品を摂ると、食物繊維が胃や腸で膨張して満腹感を与えます。小麦製品を食べなくても満足して、食べ過ぎを抑えられるため、ダイエットに効果があるでしょう。
2-4:むくみ解消効果もある
グルテンフリーダイエットには、むくみ解消効果が期待できます。小麦製品に含まれる糖質は、体内で水分を保持しやすい性質があるため、糖質を過剰に摂取すると余分な水分がたまり、むくみが発生するのです。
グルテンフリーダイエットでは、小麦製品から糖質の過剰摂取を抑えられるため、むくみ解消につながります。また、グルテンフリー食品に含まれている食物繊維やカリウムなども、むくみの改善に役立ちます。
グルテンフリー生活については「“ゆる”グルテンフリー生活のやり方/始め方。無理なくグルテンフリー生活を取り入れよう」で解説しています。あわせて読んでみてください。
3:グルテンフリーダイエットの注意点/デメリット
グルテンフリーダイエットには注意すべき点もあります。具体的なポイントを下記にまとめたので、ひとつずつ見ていきましょう。
- 3-1: いきなり小麦を制限しすぎない
- 3-2: グルテンフリー期間を決めて実践する
- 3-3: 栄養バランスに注意する
- 3-4: 日本ではグルテンフリー食品を見つけるのが難しい
3-1:いきなり小麦を制限しすぎない
グルテンフリーダイエットを始める際は、急にすべての小麦製品を制限するのではなく、徐々に減らしていくことをおすすめします。これは、食事内容の変化に体を慣らすためです。ただし、小麦アレルギーの場合はすぐに小麦製品を制限する必要があるため、専門医の指導を受けてから取り組むようにしましょう。
3-2:グルテンフリー期間を決めて実践する
グルテンフリーの食生活に明確な目的がないと、長続きはしないでしょう。そのため、ダイエットや健康管理などの目標を設定して取り組むことが重要です。また、無理のない範囲で取り組めるように、一定期間だけグルテンフリーに挑戦する「チャレンジ期間」を設けてもよいでしょう。
まずは一定期間だけ取り組むことで、自分がグルテンに適応しているか、グルテンフリーの効果があるかを評価できます。チャレンジ期間を問題なく過ごせるようになれば、長期的なグルテンフリー生活への道も開けます。
3-3:栄養バランスに注意する
小麦製品を食事から取り除くと、ビタミンB群や食物繊維の摂取量が減る可能性があります。栄養不足を防ぐため、ほかの食品からこれらの栄養素を補うように心掛けてください。野菜や果物、肉や魚など、バラエティ豊かな食品を摂取することが重要です。ただ小麦製品を抜くだけではなく、栄養バランスを考えながら食事を楽しみましょう。
3-4:日本ではグルテンフリー食品を見つけるのが難しい
海外に比べると、日本ではまだグルテンフリーの食品が少なく、見つけることは容易ではありません。外食や、旅行先での食事に困ることもあるでしょう。しかし、最近ではグルテンフリー料理を提供するレストランや、グルテンフリー商品を取り扱っているお店も増えてきています。積極的に情報を収集し、グルテンフリーの楽しみを広げていきましょう
4:グルテンフリーダイエットに向いている人
グルテンフリーは、主に以下の2つのタイプの人におすすめです。
- 4-1:グルテンが体に合わない人
- 4-2:ついついパスタやパンなどの小麦製品を食べ過ぎてしまう人
4-1:グルテンが体に合わない人
小麦アレルギーやセリアック病などの人は、グルテンを摂取すると体に不調を感じることがあります。グルテンが体調不良の原因であるため、そのような人にとっては、グルテンフリーの食事は健康的な生活を送るための重要な選択肢となります。
ただし、自己流の食事制限は、健康を損ねるおそれがあるため注意が必要です。専門家の指導を受けながら、グルテンフリーの食生活に取り組むようにしましょう。
4-2:ついついパスタやパンなどの小麦製品を食べ過ぎてしまう人
パンやパスタなどの小麦製品が好きで、つい食べ過ぎてしまう人は少なくありません。しかし、これらの食品は高糖質であり、食べ過ぎると体重増加の原因になります。習慣的に小麦製品を摂取してしまう方にも、グルテンフリーダイエットはおすすめです。小麦粉を含む食品を避け、代替の食材に切り替えることで、糖質の摂取量を抑えられます。食事の栄養バランスもよくなるため、体重コントロールも容易になります。グルテンフリーダイエットは、自分自身の食生活を見直すよい機会になるでしょう。
5:グルテンフリーダイエットのやり方
ここからは、グルテンフリーダイエットの具体的な取り組み方について解説します。
- 5-1:簡易的に始めたい場合
- 5-2:しっかりと始めたい場合
5-1:簡易的に始めたい場合
気軽にグルテンフリーダイエットに取り組む場合、主食と間食の小麦製品を除去することから始めましょう。厳密なグルテンフリーでは、小麦を含む加工食品や調味料も摂取を避けます。しかしすべての食材の原材料表示をチェックして、グルテンフリー食品をそろえるのは大変です。そこでまずは、パンやパスタ、ケーキ、クッキーなど小麦を主原料としている食品を避けることから取り組みましょう。米粉や大豆粉、そば粉などグルテンを含まない材料から作られた食品に切り替えて、グルテンフリーに慣れることから始めるのがおすすめです。
5-2:しっかりと始めたい場合
本格的にグルテンフリーを実践する場合は、パンやパスタなどの主食と間食の小麦製品だけではなく、小麦を含む加工食品や調味料にも目を向けましょう。加工食品や調味料には、小麦を原料としていたり、グルテンを含む添加物を使用したりしている場合があります。グルテンフリーの加工食品や調味料に置き換えて、より健康的な食生活を目指しましょう。
まとめ
グルテンフリーの食生活を取り入れると、糖質の摂取量がおさえられ、食生活の栄養バランスが改善されるため、ダイエット効果が期待できます。しかし、必ずしもすべての人に合うダイエット方法であるとはいいきれません。自分の体調や目標に合わせて、適切な食事制限をおこなうことが大切です。健康維持に必要な栄養を適切に摂取することを忘れずに、自身に合ったよりよい食生活を追求してください。
グルテンフリー食材の選び方については「グルテンフリー食材の選び方。食べていいものいけないもの」で解説しています。あわせて読んでみてください。
麻倉瑠海
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