マイルドな口当たりで爽やかな風味がおいしい、ヨーグルトをベースに作られるドリンクのラッシー。材料はとてもシンプルですが、さまざまなアレンジができる魅力あふれるインドの定番ドリンクです。そんなラッシーですが、体にいい効果をもたらしてくれることを知っていますか?この記事では、そんなラッシーの作り方や飲むヨーグルトとの違い、健康効果まで詳しく解説します。
目次
ラッシーの健康効果
ラッシーには辛さを和らげたり消化吸収をよくする働きがあります。辛さのあるカレーと一緒に提供されるイメージがあるのも納得です。消化力が弱くなる暑い日や食欲が出ないときにも飲みやすく、消化吸収を促進するので胃腸にも負担がかかりません。そのほかにも一般的なラッシーはヨーグルトをベースに作られ、牛乳も含まれているため、主に乳製品の健康効果が期待できます。おいしく健康効果が得られるのはとても魅力的です。ラッシーにはどのような健康効果が期待できるのでしょうか。6種類の効果を紹介するのでぜひ参考にしてください。
整腸作用
ラッシーの材料であるヨーグルトには乳酸菌やビフィズス菌が含まれています。乳酸菌やビフィズス菌は善玉菌であり、腸内の善玉菌のエサとなり、善玉菌が増えることで腸内環境を整える効果があります。腸内環境が整うと便秘解消が期待できるでしょう。また、便秘が解消されることで肌荒れが改善し、美肌効果にもつながります。腸内環境が整うとダイエットにも効果的です。
免疫力の向上
ラッシーを飲む習慣により善玉菌が優勢になると免疫力を高める効果も期待できます。善玉菌の整腸作用により腸内環境が整い、免疫細胞が活性化した結果免疫力が高まるのです。免疫力が高まることでウイルスに負けない体を作り、風邪の予防にも役立つでしょう。また、花粉症の症状をやわらげる効果もあるといわれています。
生活習慣病の予防
ラッシーの材料であるヨーグルトや牛乳などの乳製品は、生活習慣病を予防する効果も期待できます。食後に血糖値が上昇すると、下げるためにインスリンが分泌されるのですが、インスリンには血中の糖を脂肪に換えて体に蓄積させる働きがあります。血糖値の急上昇を抑制することでインスリンの過剰分泌を防ぎ、体脂肪の蓄積を抑制できるのです。乳製品を摂取すると食後血糖値の上昇が抑制されます。その結果体脂肪の蓄積が抑制され、糖尿病の予防につながります。
また、ラッシーにはカルシウムやカリウムが豊富に含まれています。カルシウムが不足すると血液からカルシウムが補給されるため、高血圧につながります。一方、カリウムには摂取しすぎた塩分を体の外に排出する作用があるので、高血圧を予防する効果が期待できるでしょう。いくつかの生活習慣病予防に良い効果をもたらすことも分かっていますが、食べ過ぎには注意が必要です。ラッシーを飲むときはおいしく楽しく適量を摂取してください。
骨粗しょう症の予防
ヨーグルトや牛乳がカルシウムを多く含むことを知っている人は多いのではないでしょうか。そのヨーグルトと牛乳どちらも含むラッシーはカルシウム豊富な飲み物です。骨粗しょう症は骨がもろくなり骨折しやすくなる病気で、日常的なカルシウムの摂取が予防につながります。乳製品はカルシウムの吸収率がよいので、ラッシーは骨粗しょう症の予防にも効果的なドリンクだといえるでしょう。
さらに効率よくカルシウムを摂取したいときは、レモンを一緒に摂取するとより効果的です。レモンに含まれるクエン酸には、カルシウムなどミネラルの吸収を促進する「キレート作用」があります。レモンを入れたラッシーはおいしくて、カルシウムの吸収率もよくなるのでおすすめです。日本人はカルシウムが不足しやすいので、ラッシーでおいしく手軽に摂取しましょう。
口内環境の改善
意外かもしれませんが、ラッシーの材料であるヨーグルトには口内環境を改善する効果が期待できます。虫歯や歯周病の予防、口臭を軽くするなどのさまざまな嬉しい効果があります。ヨーグルトに含まれる乳酸菌には抗菌作用があり、虫歯菌や歯周病菌などの悪玉菌の増殖を抑え、口内環境を整えてくれます。悪玉菌が多いと虫歯や歯周病になりやすいので、乳酸菌を味方につけて口内環境を整えましょう。
ストレスの軽減
ラッシーの材料であるヨーグルトや牛乳などの乳製品には、必須アミノ酸のひとつであるトリプトファンが豊富に含まれます。トリプトファンは幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンや、セロトニンから作られるメラトニンの材料になります。メラトニンは眠りを誘うホルモンで、産生量が増えると質のよい睡眠をとることができます。継続して乳製品を摂取すると、幸せホルモンが産生されよい睡眠をとることができるので、ストレスも軽減され精神面も安定するでしょう。
ラッシーと飲むヨーグルトの違い
ラッシーと似ている飲み物として、飲むヨーグルトを思い浮かべる人も多いでしょう。ラッシーはヨーグルトと牛乳を割ったもので、飲むヨーグルトはヨーグルトをかく半したものです。また、ラッシーの本場インドでは「ダヒー」というヨーグルトが使われており、日本のラッシーとは味わいが少し異なります。「ダヒー」は古くからインドにある発酵乳で、一般的な牛乳や水牛の乳が原料です。発酵に使われる乳酸菌の違いで味わいが独自のものになり、酸味が控えめで栄養価が高く低カロリーという特徴があります。
作る工程にも少しだけ違いがあります。ラッシーはヨーグルトに牛乳を加えてかき混ぜて液状にしたドリンクです。それに対して飲むヨーグルトは、発酵させて固まったヨーグルトを液状になるまでかき混ぜたドリンクになります。味わいや作る工程に多少の違いはあるものの、大きく分類するとラッシーは飲むヨーグルトの仲間だといえるかもしれません。
飲むヨーグルトを使ったラッシーの作り方
ラッシーは手に入れやすい材料で自宅でも簡単に作ることができます。今回は飲むヨーグルトを使った、基本のラッシーの作り方を紹介します。基本のラッシーはさまざまなアレンジが可能なので、まずはこのレシピを覚えて日常に取り入れてみましょう。以下が基本的なラッシーのレシピです。
材料 ※2人分
- 飲むヨーグルト:250g
- 牛乳:250ml
- 砂糖:大さじ2
- レモン汁:小さじ2
作り方
- ボウルに牛乳以外の全ての材料を入れて泡立て器でよく混ぜます。
- 1がよく混ざったら、牛乳を入れて全体がさらさらになるまで混ぜます。
- 氷を入れたグラスに2を注いだら完成です。
さらっとして飲みやすく、シンプルながらも爽やかな風味なのでカレーなどのスパイシーな料理によくあいます。もちろん朝食やおやつの時間にもぴったりです。もっと簡単に作りたいという方は、ミキサーを使うとよいでしょう。ほかにもジッパー付きの保存袋に材料を入れてよく振る方法や、シェイカーに材料を入れてよく振る方法もあります。ご自身の作りやすい方法を見つけてください。また、砂糖の代わりにはちみつを加えると自然な甘さがおいしいラッシーになり、健康や美容にも効果的です。フルーツやスパイスを加えてアレンジするなど、お好みの方法でラッシー作りを楽しんでください。
アレンジして自分好みのラッシーを
ラッシーは手に入れやすい材料で自宅でも簡単に作ることができます。さまざまな健康効果があり、毎日摂取したくなるドリンクです。基本のラッシーを覚えたらアレンジは無限大なので、自分好みのラッシーを見つけて健康的な食生活に活かしましょう。
中山祥子
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