準備食は、ファスティングを行う前に、体を慣らして消化器官を少しずつ休ませるために必要な食事です。準備期間をしっかりと設けることで、リバウンドを抑えられ、ファスティングの効果が得られやすくなります。ここでは、ファスティングを考えている方に向けて、準備食の効果や食べていいもの、食べてはいけないものなどを紹介します。

ファスティングの準備食とは?

ファスティングの準備食で食べていいものを解説!さつまいもNGは本当?

準備食をとることで、ファスティング前に胃腸を少しずつ休ませて、ファスティングに身体を慣らすための状態を作ります。ファスティングをする日数と同じ日数行うのが理想的です。また、準備食は、胃腸に負担をかけないために、消化によく、栄養バランスも優れた食べものを選ぶことが大切です。そうすることで、体の中からリセットして、スムーズにファスティングに移ることができます。

準備食なしだとどうなる?

ファスティング前に準備食を摂らないと、大きな負担が身体にかかります。普段普通に食事をしている人が、いきなり固形物を口にしなくなると、低血糖状態を起こし動けなくなることがあります。また、準備食を行わないでファスティングを行ってしまうと、その空腹感がかなりのストレスとなります。さらに、ファスティングには、身体に溜まった毒素や老廃物を排出する働きが肝臓や腎臓によって行われますが、いきなりこの働きがはじまってしまうと肝臓や、腎臓にも負担が大きくかかってしまします、このような体調不良やトラブルを起こさないためにも、準備食を行うことが大切です。

ファスティングの準備食の基本

では、ファスティングの準備食は、どのようなものがあるのでしょうか。以下では、準備食の基本について詳しくご紹介します。

食材の基本は「まごわやさしい」

ファスティングの準備食の基本は「まごわやさしい」です。。これは、健康に良く胃腸に優しい食材の頭文字をとったもので、豆類、ごま、わかめ・海藻、野菜、魚、しいたけ・きのこ類、いも類・穀物のことをいいます。ただし、魚類は動物性のたんぱく質のため消化にエネルギーが必要となり準備食には不向きです。また、いも類は種類によっては消化に時間がかかるので注意が必要です。特にさつまいもは、消化にかかる時間が一般的に約60分といわれており、芋類だけでなく野菜の中でもあまり消化によくない部類だといわれています。

ファスティングの準備食で食べていいもの

ファスティングの準備食では、消化のよい食べものを選んで体を整えることが大切です。

以下では、準備食として食べてもいいものについて詳しくご紹介します。

オートミールはよく噛んで食べればOK

オートミールは、よく噛むことで消化吸収を助け、胃腸の負担を減らすことができます。少なくとも30~50回は噛むことを目標にしましょう。また1度に食べすぎると消化トラブルを引き起こす可能性があるため、1食あたり30g程度を目安に摂取するようにするとよいです。

納豆、豆腐、豆乳

豆乳ヨーグルトの作り方や効果を解説!ヨーグルトメーカーでも作れる?

納豆、豆腐、豆乳などの大豆製品は、消化しやすく栄養が豊富なので、ファスティングの準備にぴったりです。とくに、納豆には消化を助ける酵素が含まれているので、ファスティングにむけて胃腸を整えていく準備食にピッタリの食材です。また、準備食として豆乳を取り入れる際は、低脂肪豆乳を選ぶことでカロリーを抑えることができるのでおすすめです。

白米はおかゆにすればOK

準備食におかゆは、胃にやさしく消化にもよいので、体に負担をかけず、栄養の吸収もサポートしてくれます。1日目は5倍粥、2日目、3日目は10倍粥と徐々に液体に近づけていくと慣れやすいですね。糖質は身体を動かす脳やエネルギー源として重要な役割を担っているので、不足には注意が必要です。また、ファスティング中では固形の食べ物は基本的に控えますが、お粥は水分と塩分を含むため、カゼによる下痢や発汗にともなう脱水症の効果もあるので制限する必要はないと考えられます。

果物はスムージーに

準備食では、果物を消化しやすいスムージーにするのもおすすめです。バナナ、リンゴ、ベリーなどの果物をミキサーにかけて、水やアーモンドミルクを加えるだけと作り方も簡単です。バナナは自然な甘みがあるので、砂糖は必要ありません。また、ベリーには体によい抗酸化作用もあります。果物と一緒に野菜を加えるのもおすすめです。野菜や果物は、すりおろすことで酵素の力を活性化できるため、ミキサーを使うことで効果の高いスムージーになると期待できます。

野菜はやわらかく煮込んで味噌汁やスープに

ファスティングの前の準備食には、消化によい野菜スープや味噌汁がぴったりです 。生の野菜は消化しづらいので、カボチャやにんじん、里芋のような根菜を中心に、よく煮込んで食べましょう。煮込むことでやわらかくなり、栄養を吸収しやすくなります。また、ほうれん草やブロッコリーのような緑黄色野菜を加えることで、ビタミンやミネラルなどの栄養素もしっかり摂ることができます。動物性のものはファスティングの効果を落としてしまうので、だしも動物性のものは使わず昆布だしを用意しておきましょう。

ファスティングの準備食で食べてはいけないもの


ここまでは、ファスティングの準備期間に食べてもいいものについて紹介してきました。では反対に、食べてはいけないものにはどのようなものがあるのでしょうか。以下では、ファスティングの準備期間に食べてはいけない食材ごとに、詳しく解説していきます。

卵やヨーグルトなどの動物性食品

ファスティング前の準備食では、卵やヨーグルトなどの動物性食品は避けた方がよいでしょう。なぜなら、動物性食品は消化に時間がかかり、消化不良の原因になる可能性があります。ファスティング準備食でたんぱく質を摂りたいなら、豆腐や豆乳、納豆といった植物性のたんぱく質を選ぶとよいでしょう。

そば

そばは栄養が豊富に含まれており体によい食べものと思えますが、ファスティング前には敢えて食べる食材ではないです。そばには水溶性ビタミンが豊富に含まれますが、茹でることで水に溶け出てしまうため食材自体にはあまり残りません。準備食では、できるだけ栄養をそのまま吸収しつつ、消化にいいものをなるべく液状で摂取する必要があるため準備食に適した食材ではないと考えられます。

さつまいも

ファスティングの準備食で食べていいものを解説!さつまいもNGは本当?

食物繊維が豊富なさつまいもはダイエットによい食材と言われています。しかし、さつまいもの消化には60分程の時間がかかり消化のよい食材とは言えません。消化の良いものを中心に摂取することが大切な準備食には適してない食材だと考えられます。また芋類の中でもさつまいもは糖質量が多く、100gあたりの糖質量はじゃがいもの約3.5倍もあります。糖質を減らす食事を心がけたい準備食にとって、さつまいもは不向きであると言えます。

まとめ

準備食は、ファスティングによる体への負担を減らし、デトックス効果をより得るために必要な食事です。消化に時間がかかり体に負担を避ける動物性食品は避け、消化しやすい野菜や発酵食品などの、栄養がたっぷり含まれたものを選びましょう。準備食を上手に摂ることで、ファスティングを安全かつ効果的に行うことができます。