水だけ断食とは、丸一日水以外の飲食物をとらずに過ごすことです。手軽で実践しやすいイメージがありますが実際のところはどうなのでしょうか。正しい断食の方法には、いくつか大切なポイントがあります。今回は、水だけ断食の効果や、安全な始め方を紹介します。
水だけ断食の効果
「水だけ断食」は、食事をせずに水だけを飲む方法です。以下では水だけ断食による効果について紹介します。
体重減少
水だけで断食を行うと体重が減ります。これは食べ物を食べずに水だけ飲むことで、体の余計な水分や老廃物が出るためです。断食中は食べ物からのカロリーを取らないので、体は蓄えたエネルギーを使い始めます。これによって体重が減ることが期待できます。しかし、すぐに減った体重は食べ物の量や水分量が減っただけで、脂肪が減ったわけではありません。大事なのは、断食を終えて普通の食事に戻った後も体重をキープすることです。
体内浄化とデトックス
昔から体の中をきれいにしたり、老廃物を出すために断食が使われています。1日水だけを飲む断食をすると、普段食べ物を消化するのに使うエネルギーが、体をきれいにするために使われます。そのため、体の中の不要な老廃物を出し、消化器官が元気になると言われています。断食をする時は、正しいやり方を知り、安全に行うことが重要です。
むくみの改善
水だけ飲む生活を行うことで、新鮮な水分と酸素が血管内に広がり、むくみの原因物質が利尿作用によって流れていきます。これにより、むくみによる体の重さをリセットする効果が期待できます。
消化器官の休息
水だけ断食を1日行うことで、日頃活動している消化器官を休めることができます。これにより体内の余分な栄養や物質を効率的に排出できることや血液や血管の健康にも繋がるなどの効果が期待できます。
水だけ断食の正しいやり方と注意点
断食の準備と食事の再開には注意が必要です。以下では、断食の注意点について紹介します。
準備段階
水断食を始める前には、体を徐々に慣らすことが大切です。始める数日前から、食べる量を少しずつ減らしましょう。油っぽいものや肉、お菓子などの消化に悪いものは避けてください。断食の日に体調を崩さないために、食べる前日は特に軽いものを食べ、お酒やコーヒーも控えましょう。水をこまめにたくさん飲むことも大切です。断食を始める前から、水をしっかり飲んで、体を水断食に慣らしておきましょう。
水の摂取量
水分摂取量はとても大事です。毎日、適切な量の水を飲むことを心がけましょう。しかし、水を飲みすぎると稀に水中毒になることがあるので、飲む量には注意が必要です。一般的に、体重1キロあたり30〜40ミリリットルの水を飲むといいとされています。大人は1日1.5リットルから2リットルが目安です。しかし、その日の天気や体調によって必要な水分量は変わります。喉が渇いたと感じたら我慢をせず水を飲むようにしましょう。
断食中の過ごし方
断食中は、体に負担をかけずに過ごすことが大切です。1日水断食をするときは、無理な運動はせず、軽いストレッチや散歩をしましょう。初めて断食する人は、体がエネルギー不足になるので、激しい運動は避けてください。体をゆっくり動かして血流をよくし、リラックスすることがおすすめです。リラックスできる時間をたくさんとって、瞑想や呼吸の練習をするといいでしょう。
断食後の食事再開方法
断食後の食事の再開は慎重に始めましょう。一日断食すると、消化器官は休んでいるので、普通の食事を突然食べると負担がかかります。まずは、おかゆやうどんのようなやわらかいものを少しずつ食べることがおすすめです。慣れてきたら、いつもの食事に戻しましょう。さらに、腸内環境を整えるために、納豆などの発酵食品を取り入れたバランスの良い食事をすることもおすすめです。
まとめ
1日水だけ断食は、体重を減らすだけでなく、体をきれいにしたり、気分をすっきりさせたりする健康法です。しかし、栄養不足による不調や空腹のストレスといったデメリットもあげられます。水だけ断食行う際は、断食を始める前の準備、水をしっかりと飲むこと、断食を終えたときに食べる食事への注意が必要です。このステップを守ると、断食で健康を悪くすることなく、体の良い変化を感じられます。水だけ断食を行う際は体調と相談して無理せずに行うようにしましょう。
管理栄養士 上田 光世
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