この記事では、グルテンフリーの飲み物の基礎、効果、グルテンが予想外に含まれている飲み物、そして安心して摂取できるグルテンフリーの飲み物まで紹介します。

グルテンを避ける方にとって、飲み物選びの迷いを解決する一助となり、グルテンフリーの飲み物を安心して選べるよう、そしてグルテンフリー生活がより楽しく、豊かなものになることでしょう。

1:小麦を控えるグルテンフリーとは

グルテンフリー」は、食事から小麦や、グルテンを含む食材を避ける食事法を指します。セリアック病小麦アレルギーを持つ人にとっては、グルテンフリー生活は必須となります。

グルテンフリー生活を選ぶことで、体内での炎症を抑制できるとし、一部から認識されています。全ての飲食物をグルテンフリーにすることは難しいと言えます。なぜなら、醤油で味をつけた味噌汁や、パンと一緒に飲むことが多いミルクも、グルテンが含まれている可能性があるからです。身近な飲食物を見直し、適切な選択をすることで、より健康的なグルテンフリー生活が送れるようになります。

次に、グルテンフリーについて、どの飲食物に注意が必要か、具体的に解説します。

  • 1-1:グルテンフリーの基礎知識
  • 1-2:グルテンフリーの効果

1-1:グルテンフリーの基礎知識

グルテンフリーとは、「グルテン」というたんぱく質を含まずに食生活を送ることを指します。グルテンは、パンやパスタのような小麦製品など、日々の食事で容易に摂取できる食品に含まれています。したがって、グルテンフリーの食生活を送るためには、これらの食品を摂取しないことが必要です。飲食物の選択は、グルテンフリーを行う上で重要です。これは食事だけでなく、飲み物にも適用されます。

1-2:グルテンフリーの効果

グルテンフリーの効果はダイエット支援と健康改善の2つに分けられます。

ダイエット面では、グルテンが含まれていない食品は、多くの場合、低カロリーという点が特徴です。グルテンを含む食品と比較すると、同じ量を食べてもカロリー摂取量が抑えられます。これがダイエット効果となる主な理由です。健康面では、グルテンによる体調不良の軽減が期待できます。

グルテンは体内での消化が困難で、特に腸内環境に対する影響が大きいとされています。グルテンを多量に、長期間摂取していると腸の環境が乱れ、慢性的な便秘や腹痛、腹部の膨満感を引き起こすことがあります。これらの症状が軽減されるだけでなく、腸内環境が正常化することで体全体の健康を向上させることも可能です。

このことから、グルテンフリーは体への負担を減らし、健康維持に役立つと言えます。ただし、食品を一度にグルテンフリーに切り替えるのではなく、少しずつ取り入れることをおすすめします。継続性が重要であり、それを維持しながらバランスの良い食事を心掛けましょう。

グルテンフリーの効果については「グルテンフリーの効果が出るまでの期間について|グルテンが抜けるまでの期間もお伝えします」で解説しています。あわせて読んでみてください。

2:グルテンフリーは飲み物にも関係するの?

飲み物にもグルテンフリーは存在します。グルテンフリーダイエットにおける飲み物の選択は食事と同様に重要なポイントとなります。

純粋なお茶、フルーツジュース、お水などはグルテンフリーです。しかし、ビールや一部の飲み物にグルテンが含まれているということは、意外に知られていません。ビールの原材料の一つ、麦にはグルテンが含まれているので、ビールはグルテンフリーとは言えません。また、一部のソフトドリンクやアルコール飲料には、濃さや甘さを調節するための添加物として、グルテンを含む小麦澱粉が使用されることもあります。

グルテンフリーの生活をはじめるときは、飲み物選びも一緒に考えることが重要です。ビールや一部の飲み物にはグルテンが含まれているという事実を把握して、より広範なグルテンフリーダイエットの楽しみ方を知ることをおすすめします。

3:実はグルテンが含まれている飲み物リスト

誰もが一度は飲んだことがあるであろうビールです。ビールの原料である大麦にはグルテンが含まれており、これがビールにも含まれるのです。そのため、通常のビールはグルテンフリー生活の飲み物リストからは外れます。

また、ビールと同様に、モルト飲料もチェックが必要です。こちらも原料は大麦で、非アルコールだからといって安心はできません。

ウォッカやウィスキーもグルテンが含まれる飲み物リストに入ります。麦やライ麦を原料に使っているため、必然的にグルテンを含んでしまいます。ただし、高純度や蒸留によってグルテンが除去されているかもしれませんが、必ずしもそうとは限らないので、よく成分を確認しましょう。

そして予想外かもしれませんが、スポーツドリンクやエナジードリンクにもグルテンが含まれていることがあるのです。添加物や香料が含まれているため、製品の成分表を確認することが必要です。上記の飲み物はグルテンを含むため、グルテンフリー生活には不適合である、と覚えておきましょう。

なお、飲み物だけでなく食品全般の成分表を確認して、グルテンを含むものを避けるようにしましょう。これは、グルテンフリー生活をスムーズに進めるためにも、自分が何を摂取するのか、きちんと理解することが大切です。

4:グルテンが含まれていない飲み物リスト

グルテンフリーの飲み物は非常に多いです。以下にその一部をご紹介します。

「水」と「お茶」、「コーヒー」のような無加工飲料は、基本的にグルテンを含んでいません。無糖のものを選べば、さらにグルテンフリー生活にふさわしい選択となります。

果物の本来の風味が味わえるフルーツジュースも、グルテンフリーの選択肢として推奨します。ただし、加工ジュースの場合、表示を確認し、添加物に気をつけましょう。

アルコール系では、純米の「日本酒」や「焼酎」は、麦を使わず作られているので、グルテンを含んでいない飲料として選べます。

注意が必要なのは、一部の飲料は表示上グルテンフリーとなっていても数量微少なグルテンが混入している場合があります。ハードシードルや一部のワインがその例です。可能な限り製品のラベルを確認し、純粋な成分のものを選びましょう。

5:市販で買えるグルテンフリーの飲み物

グルテンフリー生活を送る際には、飲み物選びも重要です。スーパーやカフェで手に入るもの、気軽に飲むことができるものがあります。日本のお茶、豆乳、野菜ジュースなどはグルテンフリーです。特にグルテンを含まない日本のお茶は安心して飲むことができます。さらに、グルテンフリーのビールや香り高くまろやかな焼酎もおすすめです。これらの詳しい情報については、以下で紹介します。

  • 5-1:お茶類
  • 5-2:ビール類
  • 5-3:焼酎類
  • 5-4:その他

5-1:お茶類

「お茶」は日本の代表的な飲み物で、さまざまな種類が存在します。ここでは、その中からいくつかを取り上げ、グルテン含有の可能性について説明します。

  • 緑茶:最も日本人に親しまれているお茶。通常、グルテンは含まれません。
  • ほうじ茶:香ばしい味わいが特徴のお茶。緑茶同様、グルテンを含みません。
  • 抹茶:日本の伝統茶。グルテンは含みません。
  • 麦茶:夏の定番飲み物ですが、グルテン含有の可能性があります。

麦茶については注意が必要です。多くはグルテンを含まない大麦を使用しますが、中には含有する大麦を使用したものもあります。購入の際には、しっかりと成分表示を確認しましょう。

また、瓶詰のハーブティーやフルーツティー等、アレルギー表示がない飲み物では、香料や増粘剤としてグルテンが用いられている場合があります。これらも確認を忘れないようにしましょう。

最終的には、商品のラベルを確認し、安心して飲用できるかを自身で確認することが重要です。グルテンフリーの飲み物は、健康的な生活を送るための選択肢の一つです。

5-2:ビール類

ビールの主成分である大麦麦芽やホップにはグルテンが豊富に含まれています。そのため、通常のビールはグルテンフリーではないのですが、最近では健康に対する意識の高まりから、グルテンフリーのビールも販売されています。

その主な原料はソルガム(モロコシの一種)、米、トウモロコシなど、大麦を使わない穀物です。ビール好きでグルテンを避けたいときには、グルテンフリービールを探してみましょう。

これらは健康食品店やオンラインショップで購入できますが、製品によっては微量のグルテンが含まれる場合もあるので、アレルギーのある方は製品の表示を必ず確認してください。まだグルテンフリービールの種類は少ないですが、選択肢の一つとして覚えておいた方がいいでしょう。

5-3:焼酎類

焼酎は、日本特有の酒で、概ねグルテンフリーです。これはグルテンフリー生活が必要な人にとって朗報でしょう。

主な焼酎の材料は「サツマイモ」、「麦」、「米」です。麦焼酎には、原料の一部に麦が含まれますが、蒸留過程でほぼ全ての原材料由来のたんぱく質(グルテン等)が除去されるので、焼酎はグルテンフリーといえます。

ただし、一部の麦焼酎のラベルにはグルテン含有量が表示されているので、焼酎を選ぶ際はラベルを確認することが大切です。

焼酎を飲むいくつかのポイントを紹介します。まず、食事と一緒に飲むなら、サツマイモ焼酎か米焼酎が一押し。そのフルーティーな味が食事を引き立てます。また、ロックや水割りを好むなら、麦焼酎が最適です。その爽やかな風味と麦の香りがリラクゼーションタイムを演出します。

このように、焼酎はグルテンフリーダイエットを実践している方にとって、楽しい飲み物の一つです。グルテンフリーと焼酎の相性の良さをぜひ体験してみてください。

5-4:その他

他のグルテンフリーの飲み物として、フルーツジュースや野菜ジュースがオススメです。ただ、全てのジュースがグルテンフリーとは限らないのは、グルテンが添加物や増粘剤、香料などとして含まれている場合があるからです。そのため、特に香料が強いジュースには注意してください。

安全に飲むためには、自家製のフルーツや野菜ジュース、または信頼性のあるオーガニックジュースブランドを選びましょう。また、スーパーフードの「チアシード」を含むドリンクもグルテンフリーですが、飲み過ぎには注意が必要です。チアシードは、オメガ3脂肪酸を豊富に含む種であり、他にも脂肪、繊維、タンパク質などを豊富に含み、満腹感を得られるヘルシードリンクとして注目されています。

グルテンフリー生活を送るときのポイントは、グルテンを避けるだけでなく、栄養バランスを考慮した食事をとることです。飲み物を含む健康的な選択を心がけましょう。

6:まとめ

グルテンフリー生活において、飲み物の選択は重要なポイントとなります。自然由来の飲み物、例えば、水やお茶、コーヒーは、基本的にグルテンは含まれません。自家製のコーヒーやお茶のように、原材料をひと目で確認できるものは安心でしょう。一方で、加工飲料や市販の飲み物には意外とグルテンが含まれている可能性もあります。

ビールは一般的にグルテンを豊富に含む一方で、現在ではグルテンフリーのビールも多数市販されています。また、麦や芋を原料とする焼酎の中にも、製造過程でグルテンが混入しないように対策され、グルテンフリーと認定されているものもあります。

飲み物の選択においても、グルテンフリー生活を送れるように、パッケージの表示をきちんと確認し、適切な選択を行うことが重要です。可能な限り自然なものを選び、加工飲料は極力避けることで、より健康的なグルテンフリー生活を実現できると考えられます。

以上が、グルテンフリー生活を送る上での飲み物の選び方のポイントとなります。これがみなさまの健康な生活の一助となれば幸いです。