外食が好きでも、グルテンフリー生活をしていると、食事の選択が少なくなる印象を持つかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか?実は、正しい情報と知識さえあれば、グルテンフリーの外食も存分に楽しむことができます。
今回は、グルテンフリーの外食について、広い選択肢を提供し、安心して食事を楽しむための情報をお伝えします。選べるメニューに困ることなく、美味しい食事を満喫し、外食がもっと楽しく、自由になるために、一緒に知識を深めていきましょう。
目次
1:グルテンフリーの定義
グルテンフリーとは、小麦、ライ麦、大麦などのグルテンを含む穀物を食生活から取り除く食事法を指します。グルテンは穀物のタンパク質の一部で、弾力ある食感をもたらす効果もあります。ただし、一部の人はグルテンに対し、アレルギーやグルテン不耐症、セリアック病などを発症します。このような疾患を持つ人は、グルテン含有する食品を食べることで体調を崩すことがあるので、グルテンフリーな食事が必要となります。
健康志向の人の間でもグルテンフリー生活は流行しており、ダイエットや健康維持の一環として取り入れている人も多いです。しかし、グルテンの制限は必ずしもすべての人にとって良いわけではないため、自分の体質や目的に応じて適切な方法を選びましょう。
2:グルテン制限の度合いは、個々の体調や健康状態による
グルテンフリーへの取り組みは、全ての人において同じではありません。
重要なのは、自分がどの程度のグルテンまで問題なく許容できるのかを知ることです。小麦アレルギーやセリアック病の患者は、医師の指導により完全にグルテンを排除する必要があります。
一方で、非セリアックグルテン過敏症(NCGS)や小麦の過敏症を持つ人にとっては、一部のグルテン制限が適切な場合もあります。健康志向またはダイエット目的でグルテンフリーを選んだ人は、適度な制限を食事に取り入れることで健康を維持できるでしょう。
グルテンフリーダイエットについては「グルテンフリーダイエットで痩せる理由とは?注意点や具体的なやり方まで紹介」で解説しています。あわせて読んでみてください。
3:外食でも安心なグルテンフリー食事法
グルテンフリーの食生活を始めたら、外食は難しくなるのではないかと心配になるかもしれません。しかし、グルテンを含む食品を避けながら外食を楽しむことは決して難しくありません。大切なことは、グルテンが含まれる食品を把握し、選択に活かすことです。
通常、パンやケーキなど小麦製品はグルテンを含んでいますので、こういったものを避けることが基本となります。しかし、グルテンを使用しない料理も数多く存在し、グルテンフリーのメニューを扱うレストランも増えています。
以下では、外食を安心して楽しむための具体的な料理とレストランについて説明していきます。
- 3-1:日本料理
- 3-2:イタリア料理
- 3-3:韓国料理
- 3-4:ベトナム料理
3-1:日本食
日本料理はシンプルな味付けと食材の味を活かす特性を持つため、グルテンフリーの料理に適しています。だからと言って全ての日本料理がグルテンフリーとは限りません。なぜなら、しょうゆ、みりん、一部の醤油などの日本の調味料は小麦を原料としており、グルテンを含む可能性があるからです。
これを避けたい場合は、醤油については、小麦を一切使用していないタマリ醤油やグルテンフリーの調味料を選ぶことが有効です。安心して食べられる日本食としては、寿司や刺身があります。しかし、寿司のシャリには酢と砂糖が使用されているため、小麦が含まれていないかの確認が必要です。調味料には注意を払いましょう。
なお、出汁、煮物もほぼグルテンフリーですが、調味料成分表記を読むことでより安心して日本食を楽しむことができます。
3-2:イタリア料理
イタリア料理といえば、パスタやピザが思い浮かぶでしょう。しかし、これらはほとんどがグルテンを含む小麦が主成分で、グルテンフリーを望む方には敬遠されがちです。
だからといって、イタリア料理が全く選べないわけではありません。リゾットやポレンタ(コーンミールのおかゆ)など、グルテンフリーでも安心して食べられるメニューも存在します。これらはイタリアの米とトウモロコシの粉が主成分で、風味豊かなイタリア料理の楽しみを味わうことができます。
さらに、グルテンフリーのパスタも市販され、これを使用するレストランも増えてきています。このパスタは主に米粉やトウモロコシの粉から作られ、小麦のパスタとは違う味わいが楽しめます。
最近では、グルテンフリーのピザも一部のお店で販売されています。小麦の代わりに米粉やトウモロコシの粉を使ったピザ生地で、グルテンフリーの方でも美味しいピザを楽しむことができます。
ただし、全てのメニューがすべてグルテンフリーとは限らないため、イタリアンレストランを訪れる際は注意が必要です。特に調味料にグルテンを含むことがあるので、レストランに事前に問い合わせてみてください。
3-3:韓国料理
多様な韓国料理の中にも、グルテンフリーの選択肢がいくつか存在します。代表的なものに、ビビンバがあります。ビビンバは、ごはん、肉、多種多様な野菜を混ぜた韓国の伝統料理で、基本的にはグルテンフリーです。
ただし、味を整えるためのソースであるコチュジャンには、麦を使用したものもあるため、グルテンフリーのものを選び、もしくはソースを使わない選択をする必要があります。
また、韓国家庭料理のサムゲタンもグルテンフリーに適しています。鶏肉と高麗人参、もち米、大豆等を煮込んだもので、これらの材料は本来グルテンを含まないものですが、レシピによっては麺が添えられることもありますので、必ず材料の確認をしましょう。
キムチやキムチチゲ、豆腐チゲなどの煮込み料理も、グルテンフリーとして調理可能です。自家調理する際、グルテンを含まない食材を選択すれば良いのですが、調味料等でグルテンを含むものが隠れていることもあるため注意が必要です。
これらの料理を楽しむためには、自宅での調理、またはレストランでの注文に際して、グルテンを含む材料が使われていないかどうか、必ず確認する必要があります。グルテンフリーに対応する韓国料理のレストランも日本国内で増えています。
3-4:ベトナム料理
ベトナム料理は、素材本来の味を活かすシンプルかつ健康的な調理法が特徴で、グルテンフリーダイエットをしている方にとっても色々な選択肢があります。
特筆すべきはベトナムの代表格「フォー」で、じっくりと肉や鶏ガラから取った出汁に、米から作られた麺を入れて食べます。麺が米製なので、グルテンを心配せずに楽しめます。具材にはハーブや肉、多種多様な野菜が使われています。
また、「ベトナム風春巻き」もおすすめです。鶏肉やエビ、野菜が包まれたこの春巻きは、揚げたり蒸したりして楽しみます。皮も米の粉から作られているので、グルテンフリーの方でも安心です。ただし、ベトナム料理でも調理の過程で小麦粉が使われている可能性があります。食べる前には確認しましょう。
ベトナム料理は、シンプルな調理法と多くの料理が米ベースであるため、グルテンフリーを目指す方の多様な選択肢となる食文化です。ただし、調理過程でのグルテンを含む調味料の利用は注意が必要です。必ず全てが安全であると確認した上で食べるようにしましょう。
グルテンフリーの麺類については「グルテンフリーの麺類|小麦を控える人にはこれがおすすめ」で解説しています。あわせて読んでみてください。
4:外食で注意したいグルテンを含む料理とは
グルテンフリー生活を始めると、外食が難しく感じられるかもしれません。表面上、グルテンを含んでいないと思える料理でも、実は調理の過程でグルテンを含む食材が使われている場合があります。そこで、グルテンが含まれることが多い料理を紹介します。
- ソースやドレッシング:これらは、とろみをつけるために小麦粉が使用されることが多いです。
- 揚げ物:フライや天ぷらなどの揚げ物は一般に衣に小麦粉を使用します。揚げ物を選ぶ際は、衣の粉がグルテンフリーであるかを確認してください。
- パンやパスタ:主成分が小麦粉であるため、グルテンを含んでいる可能性が高いです。
グルテンを避けるためには、注文前に料理がグルテンフリーであることを店員さんに確認しましょう。グルテンフリーの生活において、健康を守るためには、積極的に食事の成分を確認することが必要です。
まとめ:成分がわからないときは必ず店員さんに確認しましょう
グルテンフリーは、食べ物からグルテンを排除した食事法です。外食先で食材の成分や調理法を確認するのは簡単ではないですが、自分の健康を守るうえでとても重要です。
グルテンフリー食材の選び方については「グルテンフリー食材の選び方。食べていいものいけないもの」で解説しています。あわせて読んでみてください。
麻倉瑠海
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