食品アレルギーは食材によって起こるアレルギー反応のことです。体に合わない食材を食べると、体の免疫が過剰に反応して、かゆみや発疹などの症状が出ることがあります。特にアレルギーを引き起こしやすいのが、28品目の食品です。安全に食事を楽しむために、アレルギーについて理解を深めましょう。
食品アレルギーとは
食品アレルギーは、体が食品の特定の成分に対して過敏に反応することです。その成分を摂取すると、体の免疫機能が異物だと勘違いして、症状を起こします。このため、体にとって安全な食品でもアレルギーの原因になることがあるのです。
食品アレルギーの症状
食品アレルギーは、食品の成分を体が間違えて危険だと判断し、守ろうとするときの反応です。症状は人によって違い、軽いものからとても重篤なものまであります。よくあるアレルギー症状は皮膚のかゆみや発疹、腫れなどです。食べてすぐ反応することもあれば、数時間後のこともあります。
以下では、症状についてさらに詳しく説明します。
- 皮膚症状
- 呼吸器症状
- 粘膜症状
- 消化器症状
- 神経症状
皮膚症状
食品アレルギーでよく起こるのはかゆみや蕁麻疹、むくみ、発疹など皮膚症状があります。湿疹が皮膚表面にブツブツができるのに対して、蕁麻疹は皮膚の血管の水分が漏れるため膨らみが現れます。蕁麻疹はアレルゲンとなる食品を食べた後すぐに出ることが多い症状です。蕁麻疹は腹部や太ももにみられやすく、湿疹は首回りや手足の関節などにみられやすくなります。アトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎など、ほかの皮膚の症状が悪化することもあるので、これらの持病がある方は特に注意しましょう。
呼吸器症状
食べ物のアレルギーが原因で、くしゃみや鼻水、鼻づまりといった呼吸器に関する症状が起こることがあります。アレルギーによる喘鳴(呼吸するとゼーゼー、ヒューヒューという音がする)は特に緊急で、息苦しさを感じることがあります。これらの症状は、アレルギーを引き起こす食品を摂取してから、数分から数時間で現れることが多いです。特に、呼吸器症状が出たらすぐに医師に診てもらい、適切な診断と治療を受けましょう。
粘膜症状
口の中や唇、舌の違和感やかゆみ、腫れ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりのアレルギー性鼻炎や、目の痒み、充血のアレルギー性結膜炎などの症状が出ることがあります。
消化器症状
吐き気やおう吐、お腹の痛み、下痢があります。これらの症状が食後すぐに出る、または数時間たってから出る場合は、食べ物のアレルギーによるものかもしれません。
神経症状
食品アレルギーによる症状にはさまざまなものがありますが、神経系に影響するものもあります。これは、アレルギー反応で体が過敏になるためです。頭痛や活気の低下、意識がもうろうとするなどの症状があります。これらは、食品アレルギーが自律神経に乱れをもたらすため起こります。
アレルギー表示が必要な28品目の食品一覧
食品アレルギーを持つ人の安全のため、日本では28品目の表示が法律で決まっています。「卵、乳、小麦、そば、落花生(ピーナッツ)、えび、かに、くるみ」の8品目が特に重要です。この他に、アレルギー反応を起こしやすい20品目があり、これらを合わせた28品目の情報はパッケージに表示をすることが法律で義務化、または推奨されている食品です。
以下では、さらに詳しく説明します。
- 特定原材料8品目
- 特定原材料に準ずるもの20品目
特定原材料8品目
食品アレルギーがある人は毎日の食事で特に注意しなければならないものがあります。それが「特定原材料8品目」です。日本の法律では、この8品目を使用している場合、食品の包装に表示することが決まっています。なぜなら、アレルギーを起こしやすく、重症度が高い食材だからです。これらは多くの食品アレルギーの主な原因となります。
この8品目は以下のとおりです。
- 卵
- 牛乳
- 小麦
- そば
- 落花生(ピーナッツ)
- えび
- かに
- くるみ
上記の食材にアレルギーがある人は、食品を買うときにラベルをよく確認しましょう。
特定原材料に準ずるもの20品目
食品アレルギーについて、特定原材料に準ずる20品目について簡単に説明します。これらの食材は、特定の原材料8品目よりはアレルギーの発生が少ないものの、重篤なアレルギー症状を起こすことがありますす。食品に使われているときは、それを知らせる表示が推奨されています。キウイフルーツ、もも、大豆、鶏肉もこの中に含まれている食材です。
以下に、特定原材料に準ずるものの一覧を紹介します。
- キウイフルーツ
- もも
- ヤマイモ
- 鶏肉
- りんご
- 牛肉
- バナナ
- 豚肉
- オレンジ
- ごま
- アワビ
- イカ
- カシューナッツ
- アーモンド
- マカダミアナッツ
- イクラ
- サケ
- サバ
- 大豆
- ゼラチン
まとめ
食品アレルギーがある人が特定の食品を摂取すると、発疹や喘息、消化器症状など、体にいろいろな影響があります。アレルゲンである食品の存在により、日常生活に影響したり、命の危険につながることもあります。アレルギーと疑われる症状がみられたときには自己判断せず、医師の診断と治療を受けましょう。また、食品アレルギーがある人は症状やアレルゲンを理解し、加工食品の表示に注意するなど適切に対応することが大切です。
中山祥子
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