愛犬の餌選びで「グルテンフリー」と「グレインフリー」で迷っている方はいませんか。この記事では、グルテンフリーとグレインフリーの違いや、餌によるアレルギーへの影響、おすすめのドッグフードまで解説していきます。たんぱく質、脂質、炭水化物のバランスも考慮し、愛犬のための健康的ドッグフードの選択をしましょう。

1:グレインフリーとグルテンフリーの違いとは?

愛犬の健康のために、まず「グルテンフリー」と「グレインフリー」の違いについて理解することが大切です。「グルテンフリー」とは、グルテンという特定の穀物に含まれるたんぱく質を含んでいない食品のことを意味します。それに対して、「グレインフリー」は穀物全般を一切含まないという意味です。

以下では、この違いが犬の餌選びにどのように影響するのか、詳しく解説します。

  • 1-1:グレインとは
  • 1-2:グルテンとは
  • 1-3:それぞれの違いと、含まれている穀物

1-1:グレインとは

グレインとは、「穀物」を指す言葉で、小麦、大麦、ライ麦、オーツ麦、トウモロコシ、そば、米等が含まれます。これらの穀物は、グルテンというたんぱく質を含み、これがアレルギー反応を引き起こすことがあります。そのため、食物アレルギーを起こしやすい犬であれば、餌からグレインを除外しなければいけません。

重要なのは、「グレインとは、小麦、大麦、ライ麦、オーツ麦、トウモロコシ、そば、米等の穀物全般を指す」ということです。つまり、「グレインフリー」は、これらの穀物を一切含まないという意味となります。

1-2:グルテンとは

グルテンは、小麦など一部の穀物に含まれる特定のたんぱく質を指します。グルテンはグルテニンとグリアジンの2種類からできており、加水すると弾性のある物質に変化します。これがパンがもっちりとした食感になる秘訣です。しかし、これが一部の人や動物(特に犬)のアレルギー反応を引き起こす原因となることがあります。そのため、犬にアレルギーがある場合、飼い主はグルテンフリーの餌を選ぶことを選択肢の一つとして考えなくてはなりません。

ここでいうグルテンフリーとは、小麦をはじめとする一部の穀物に含まれるグルテンが含まれない食べ物のことを指します。グルテンによるアレルギー反応は、あくまで一部の穀物に含まれるたんぱく質に対する反応であり、すべての穀物が原因になるわけではありません。

1-3:含有穀物の違いと、含まれている穀物

グルテンフリーとグレインフリーの違いは穀物の種類です。穀物は、グルテンを含むものと含まないものに分別され、グルテンを含む穀物としては、小麦、大麦、ライ麦などが挙げられます。グルテンフリーの食品はこれらを含まず、主にトウモロコシ、ソルガム(たかきび)、米、ジャガイモ、タピオカなどの穀物やデンプンがベースとなっています。

一方、グレインフリーの食品は、小麦、大麦、トウモロコシ、オーツ麦といった穀物を含まないものを指します。グレインフリーは、穀物を避けつつ、肉や魚といったたんぱく質メインの食事です。これにより、バランスのとれた適切な栄養摂取を可能にします。

ただし、穀物ごとに特性があり、犬の健康状態やアレルギーの有無によって最適な食品の選択は異なります。飼い主はこれらの違いを理解し、適切な選択をするための知識が必要となります。

2:グルテンフリーかグレインフリーは犬のアレルギーで決めよう

犬の餌選びは、その犬の体質に適したものを選ぶことが肝心で、その際に重要となるのがアレルギーです。犬の中には、グルテンや穀物に対してアレルギーを持つ犬もいます。このような犬に対しては、これらのアレルギー成分が含まれるドッグフードは適していません。一方で、アレルギーを持っていない犬ではこれらの食材が含まれる餌でも問題なく、エネルギー源となります。

アレルギーを持つ犬では、その犬がアレルギー反応を見せる成分を避ける餌を選ぶ必要があります。そのためにも、犬のアレルギー成分をチェックし、適した餌を選ぶことが、愛犬の健康を保つ上で最も重要です。確実に診断するためにも、獣医師と相談し、アレルギーテストを行い、反応が起こる成分を特定することが大切と言えます。

3:グレインフリーのドッグフードの選び方

愛犬のためにグレインフリーのドッグフードを選ぶときは、注意が必要です。以下では、主な注意点について詳しく解説します。

  • 3-1:たんぱく質の質と量
  • 3-2:脂質の量
  • 3-3:炭水化物の種類
  • 3-4:ビタミンとミネラルの含有量

3-1:たんぱく質の質と量

たんぱく質は、ヒトと同様に、犬の体を作る上で重要な栄養素で、細胞の修復や新規の細胞生成に欠かせません。その「質」は含んでいるアミノ酸のバランスで決まり、これが犬の健康に直結します。犬は約20種類のアミノ酸のうち、そのうち自身では生成できない10種類は食事から補う必要があります。これら10種類が含まれ、バランスがとれたたんぱく質が「良質」とされます。

たんぱく質の「量」は、犬の年齢や健康状態によります。成犬では、体重1kgあたり約1g摂ることが推奨され、幼犬や妊娠・授乳中の犬ではそれ以上が求められます。また、運動量が多い犬や疾患を抱える犬は、それぞれの状況に応じて、獣医と相談し適切な量を決めるほうが良いでしょう。

犬の餌選びで大切なことは、「多くのたんぱく質を摂る」だけではなく、「良質なたんぱく質を適量摂る」ことです。これを満たすことで、犬の成長と健康を維持することができます。グレインフリーのドッグフード選びでも同じように、この原則は忘れないようにしましょう。

3-2:脂質の量

脂質は、体のエネルギー源となり体温を保つ栄養素ですが、必要以上の摂取は健康を害する可能性があります。中型犬では体脂肪率は15%、小型犬では20%が適正とされています。

ドッグフードの脂質含有量は、犬の体重や運動量に応じて選びます。活動量の多い犬や幼犬には脂質が多く必要となり、一方、シニア犬や運動量の少ない犬には脂質を減らすのが適しています。一般的なドッグフードの脂質含有量は、全体量の10%~15%程とされています。グレインフリーのドッグフードには、肉や魚などの高品質な動物性脂質が含まれ、必要なアミノ酸や脂質が摂取できます。たんぱく質と同様に、脂質の質にも配慮することが大切です。

重要なことは、犬に必要な高品質の脂質を含むドッグフードを選ぶとともに、その含有量が適切であることを確認することです。これが、犬の健康を維持する大切な方法となります。
愛犬の健康を考え、各々に最適なドッグフードを選んでみてください。

3-3:炭水化物の種類

犬の体内では、炭水化物がエネルギーとして利用する糖分に変化する過程は、選択する炭水化物の種類によります。ドッグフードには一般的に、玉米、米、ジャガイモなどの炭水化物が含まれているのですが、ここで注目すべきは「穀物」と「穀物以外の炭水化物」の違いです。

穀物、例えば玉米や小麦には、一部の犬がアレルギー反応を示す可能性があります。それに対し、ジャガイモやさつまいもなど穀物以外の炭水化物は、一般的に犬の消化に適しているとされています。さらに、穀物と穀物以外の炭水化物では、栄養バランスも大きく異なります。

ジャガイモとさつまいもはビタミンAを豊富に含み、視力維持や免疫力強化に役立ちます。ただし、糖分が多いため、摂取量には注意が必要です。 穀物以外の炭水化物を多く含むドッグフードに切り替えると、アレルギー反応が減少する犬もいます。犬の体調やアレルギーの状況は個体差があるため、必要であれば専門家への相談をおすすめします。

3-4:ビタミンやミネラルの含有量

グレインフリーのドッグフードを選ぶ際、ビタミンやミネラルの含有量は重要な要素です。これらは犬の疾病予防、免疫力維持、成長、そして皮膚の健康を支えます。

ビタミンの一例として、犬の皮膚と被毛を健康に保つビタミンE、皮膚の健康を保つビタミンA、そして骨と歯を強くするビタミンDが挙げられます。ミネラルについては、骨や血液の健康を保つカルシウム、血液のクオリティを保つ鉄、そして骨と歯を強くするリンなどが必要です。

ドッグフードのパッケージに記載されている含有量が重要な目安となることを忘れないでください。犬の健康状態や年齢に適したビタミンやミネラルの含有量を持つグレインフリーのドッグフード選びが重要です。 ドッグフードにどのようなビタミンやミネラルがどれくらい含まれているかは、メーカーの表示を確認し、必要であれば獣医に相談しましょう。

4:グレインフリーのドッグフードのおすすめ

グレインフリーのドッグフードは、適切な栄養バランスだけでなく、犬のアレルギーや食物に対する感度に応じて選ぶことができます。ここで、おすすめの3商品を紹介します。

  • 4-1:AATU(アートゥー)サーモン
  • 4-2:モグワン ドッグフード
  • 4-3:ナウフレッシュ グレインフリー

4-1:AATU(アートゥー)サーモン

AATU(アートゥー)とは、フィンランド語で「ノーブルウルフ(高貴な狼)」を意味します。効率の良い消化、栄養吸収、犬の満足の3つをコンセプトに動物性原材料の80%を占める、新鮮な肉の限定された動物性たんぱく質を使用しています。ノーグレイン・ノ―グルテンで32種類以上の豊富な原材料に加え、機能性成分を踏まえて作られています。

AATU(アートゥー)サーモンは、豊富な魚(サーモン)とフィトケミカル(植物由来の生理活性成分)豊富な野菜・フルーツ・ハーブ(計32種類)を贅沢に使用しています。オメガ3脂肪酸が豊富に含まれているため、抗炎症・血流の健康維持や、皮膚トラブルを持つ犬や関節ケアが必要な犬におすすめです。アレルギーを引き起こす可能性のある穀物成分は一切含まれていません。サーモン、さつまいも、レンズ豆を主成分としているノーグルテン・ノーグレインのため、アレルギーを引き起こしやすい犬でも安全に食べられるドッグフードです。

特に注目すべきは、AATU(アートゥー)サーモンは、高品質な食材を用いつつ、犬の健康を維持できるドッグフードであるという点です。 安全な成分と食材のバランスが取れており、スキンケアから腸内環境の改善まで、犬の健康を総合的にサポートします。

4-2:モグワンドッグフード

モグワンのドッグフードは食いつきと健康を最大限考え開発されています。モグワンドッグフードのこだわりは、ヒューマングレードの肉や魚を使用し、厳選した原材料をバランス良く使っていることです。肉とのバランスを考えて野菜とフルーツを豊富にブレンドしています。また、動物性たんぱく源が50%以上であり、新鮮で高品質な放牧されたチキンと生サーモンをふんだんに使用しているため香りがよく犬も喜ぶ美味しさです。

さらに本来肉食傾向の犬は、穀物消化が苦手なため、穀物の過剰摂取は犬の体に負担をかけてしまうので、穀物の代わりにサツマイモやエンドウ豆を配合し体に優しいグレインフリーとなっています。

モグワンドッグフードは、美味しさと健康配慮の両方を兼ね備え、犬の健康維持をサポートします。その美味しさは、犬の食事をより楽しみなものにし、食事摂取を促進します。肉や魚、果物、野菜を健康に配慮して使用し、無駄な添加物や化学成分は全て排除して作られています。肥満に悩む犬や食事による皮膚トラブルを懸念している飼い主にも、安心して選択できるドッグフードです。

4-3:ナウフレッシュ グレインフリー

ナウフレッシュ グレインフリーのドッグフードは、新鮮さと安全性にこだわり、ミートミール(乾燥肉粉)やその副産物などを一切使用せず、主なたんぱく源として新鮮な生肉(生魚)のみを使用しています。また、もともと肉食だった犬の食性を考慮し、トウモロコシ・大豆・小麦などの穀物やグルテン、それらの精製品は一切使用されていません。多様な野菜やフルーツと腸の健康に欠かせないプロバイオティクス(腸内善玉菌)を配合した自然な栄養バランスで、犬の健康をサポートしてくれます。

カナダ食品検査庁(CFIA)の基準をクリアした新鮮なターキー(七面鳥)、サーモン、ダック(鴨)の生肉をバランスよく配合し、グレインフリーならではの工夫を凝らしたドッグフードです。ターキー肉は高品質なたんぱく質で、筋肉の維持や細胞修復に必要なアミノ酸を十分供給します。健康に欠かせないオイル、オメガ3&6脂肪酸の供給源として、肌や被毛のケアに役立ち、中性脂肪になりにくいココナッツ油、キャノーラ油を使用しています。

ナウフレッシュ グレインフリーは、グレインフリーでありながら、健康維持に欠かせない栄養素が豊富に含まれた犬の健康維持に適したドッグフードです。愛犬の健康管理をしっかりとサポートできるので、一度試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

グレインフリーとグルテンフリーの違い、犬のアレルギーへの影響、ドッグフードの選び方とおすすめ商品について詳しく解説しました。犬の餌選びで重要なのは、どんな成分をどれだけ含んでいるかという品質です。また、アレルギーの軽減にはグレインフリーあるいはグルテンフリーの選択が重要です。

犬の餌選びは、愛犬の健康に直接関わる大切な判断です。餌の選択により、愛犬の健康状態が大きく変わるかもしれません。餌選びには十分な知識と注意が必要です。餌選びに悩んでいる方や、愛犬の健康が心配な方は是非、参考にしてみてください。